クアルコム、拡大する自動車と充電スタンドのスマートグリッド通信をサポートする次世代電力線通信デバイスを発表

  • スマートグリッド・アプリケーションにおける高度な双方向通信をサポートし、電気自動車とグリッド間のエネルギーフローの管理とバランスを支援
  • Qualcomm Technologies社は、電気自動車を充電するための国際標準規格であるCombined Charging Systemsをサポートするために、ほぼすべての世界の主要自動車メーカーとその供給元と連携
  • Qualcomm Incorporatedの環境維持に関する取り組みと同様に、このデバイスは温室効果ガス排出の大幅な削減に貢献する可能性がある

拡大する電気自動車(EV)分野をサポートするため、Qualcomm Technologies, Inc.は2022年5月23日、次世代電力線通信(PLC)デバイスであるQCA7006AQを発表しました。これは、グローバルな複合充電システム(CCS)を使用する電気自動車(EV)の充電ステーション通信(電気自動車供給設備:EVSE)に対するニーズに応えるために設計されています。このPLCデバイスは、市場で実証済みのQualcomm Technologies社のQCA700Xファミリ製品に基づいており、世界中のEV車載充電器や充電ステーションで広く採用されています。QCA7006AQは、Vehicle-to-Grid(V2G)システムを実装するための主要な仕様であるHomePlug Green PHY(HPGP)仕様に準拠しています。

スマートグリッドとの統合により、EV充電のためのプラグ&チャージ自動決済を通じて、車両がネットワーク上でシームレスに認証され、グリッドと家庭とのエネルギーのタイミングと方向を調整することができます。CCS規格でサポートされるスマートグリッド充電アプリケーションにより、ユーザーは最適な充電時間を柔軟に選択し、必要に応じてEVからエネルギーを取り出すことができ、ピーク負荷の発電および配電要件を最小限に抑えながらEV充電のニーズの高まりに対応することができます。

これは、Qualcomm Technologies社初のイーサネットデジタルインターフェースをサポートするQCA700X PLCデバイスで、-40℃~+105℃の周囲動作温度範囲(AEC-Q100 Automotive Grade 2)をサポートすることが認定されています。また、オプション機能として、QCA7006AQは200Mbpsを超えるPHYレートでのHomePlug Audio Video(HPAV)ストリーミングをサポートしており、EVユーザーは充電ステーションを通じてクラウドへの有線データ接続を代替することができます。シリアルペリフェラルインターフェース(SPI)、AEC-Q100 Grade 2準拠、HPAV動作モードに加え、イーサネットデジタルインターフェースの導入により、将来のデバイスの設計自由度を高めることができます。

Qualcomm Technologiesのシニア・プロダクト・マーケティング・ディレクター、Lars Boeryd(ラーズ・ボリード)は「PLCデバイスのポートフォリオをさらに拡大し、自動車メーカー向けに完全に統合された拡張可能なSnapdragonデジタルシャーシソリューションを開発することで、Qualcomm Technologiesは、EV車両アーキテクチャによって進化する自動車業界をサポートしています。スマートグリッド通信用PLC HPGPデバイスの主要サプライヤとして、CCS規格の採用が進む成長中のEV業界でお客様の成功を支援することに全力を尽くします。」と述べています。

QCA7006AQは、2022年第4四半期初頭までに生産開始を予定しており、本日よりサンプル出荷を開始します。追加情報はこちらで確認できます。

クアルコムについて

クアルコムは、世界をリードするワイヤレス技術のイノベーターであり、5Gの開発、立ち上げ、拡大の原動力となっています。電話をインターネットに接続したとき、モバイル革命が生まれました。今日、当社の基盤技術はモバイルエコシステムを実現し、すべての3G、4G、5Gスマートフォンに搭載されています。当社は、自動車、モノのインターネット、コンピューティングなどの新しい産業にモバイルの利点をもたらし、あらゆるものとあらゆる人がシームレスに通信し、交流できる世界への道を切り開いています。

Qualcomm Incorporatedには、同社のライセンスビジネスであるQTLと、特許ポートフォリオの大部分が含まれています。Qualcomm Incorporatedの子会社であるQualcomm Technologies, Inc.は、その子会社とともに、同社のエンジニアリング、研究、開発機能のほとんどすべて、および当社のQCT半導体事業を含む製品およびサービス事業のほとんどを運営しています。

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