5人のデザイナーがシトロエンのマイクロEV「AMI」をドレスアップ【ミラノデザインウィーク2022】

ミラノデザインウィークレポート(その2)。シトロエン編

シトロエンはミラノデザインウィーク2022に参加、Rossana Orlandi Gallery前のMatteo Bandello通りに5人のデザイナーがそれぞれドレスアップした5台のAMIを展示しました。

  • 超小型EV「AMI」を5人のデザイナーがドレスアップ
  • 環境に配慮した都市型自動車を5つのユニークなオブジェクトとして展示

シトロエンのAMIは全長2410mm、全幅1390mm、全高1520mm、車体重量485㎏のコンパクトな2人乗りEV。最小回転半径は3.6メートルと小さく、都市部の交通手段としてだけではなくバイクや自動車などの代替手段としての利用も考えて設計されています。フランスでは1分0.26ユーロ(約37円/分)のシェアサービスも利用できます。

この都市の新たな移動手段「シティコミューターEV」であるAMIに、世界の5人のデザイナーが創造性を駆使したデザインを施し、それを並べるインスタレーションとして展示が行われました。なおそれぞれのAMIはリサイクルプラスチックの台上に設置され、展示終了後は回収・再利用も行われます。

Kerryon : Daniela Gerini

色や形を個人的に解釈し、アートからファッションまでさまざまな分野で実験を進めるDaniela Gerini氏は鮮やかな色の組み合わせでカバーしKerryonと名付けました。

Oxygène : Ludovica Serafini

Ludovica Serafini氏のOxygèneは日常生活と自然の美しさからインスピレーションを受け、環境に配慮し「空気中の酸素を変えずに動き、木々や自然は静かな通路にそのまま残り、すべてが呼吸する」というイメージを作り上げました。明るい背景にいくつかの木の配置はシトロエンのゼロエミッションへの取り組みも表しています。

My Way : Draga Obradovic

家具やテキスタイル、インテリアデザインの分野で活躍するDraga Obradovic氏は街を歩く時の自由をMy Wayというデザインに落とし込みました。

BRUM : Paola Navone

Brumはすべてが互いに少しずつ異なり、少し不完全な多くの水玉模様を配置することで幸運のシンボルとしています。

Tessera : Yukiko Nagai(永井友紀子)

永井由紀子氏のTesseraはモザイクを施した木や布の外観でAMIを特別な高級感あふれるものにしました。

今回の展示プロジェクトはシトロエンとミラノ在住のギャラリスト兼キュレーター、Rossana Orlandi氏とのコラボレーションから生まれました。同氏も特別にカスタマイズしたAMIを実際に利用しています。「mon AMI」と呼ぶ同氏のAMIは、白いボディーの前面にやさしさを象徴する鼻が描かれています。また背面にはよりロックな魂を思い起こさせるグラフィックが施されているとのこと。AMIと同氏がであったことが、今回のインスタレーションを実現させました。

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山根康宏/Yasuhiro YAMANE

香港在住の携帯電話研究家。スマートフォンを中心にIoT、スマートシティー、プロダクトデザインなどターゲット範囲は広い。年の大半を海外取材に費やしており、モビリティーの進化を日々体感している。

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